【AIハイブリッド記事】「100点を取らなくていい」という境地──業務を知る者だけが担えるIT推進のかたち

当記事はインタビュイーまめめさんのご了承のもと、以下の手順で作成した記事です。

生成AIで構成・執筆。他の工程(インタビュー、添削・仕上げ)は手づくり。

同インタビューで全行程手づくりした記事はこちら↓


システム導入は成功したのに、現場では誰も使っていない──。このような光景は、多くの企業で繰り返されています。RPAやクラウドツールを入れて「効率化」を掲げたものの、現場から反発を受け、結局は元の運用に戻ってしまう。なぜ、そうなるのでしょうか。

まめめ氏(ニックネーム)は、SEやプログラマーの専門職ではなく、アパレル業界の生産管理や購買といった実務畑を歩んできた「業務側の人」です。しかし、25年前に職業訓練でITに触れたことを手始めに、勤め先の「ITに詳しい人」として社内システムの導入・推進を一手に担うようになりました。前職では20年にわたり、現職でも同様の役割を果たしています。

本インタビューでは、専門職ではない立場からIT推進に携わってきたまめめ氏の経験と思考を辿ります。そこには、「なぜシステム導入は失敗しやすいのか」「現場を動かすために何が必要か」という問いへの、実践に裏打ちされた答えがありました。

目次

──まず、これまでのキャリアについて教えてください。ITに関わるようになったきっかけは何だったのでしょうか。

今のキャリアの大元になっているのが、約25年前に最初に勤めた会社を退職した後、職業訓練でパソコンの基礎やシスアド、MOSなどを勉強したことです。もともとPC-98シリーズでDOS(Windows登場以前のOS)を触っていた経験があったので、ITへの抵抗感は少なかったですね。

──その後、社内でIT推進を担うようになった経緯を教えてください。

その後20年勤めた会社は50人規模で、システム部門はありませんでした。ITまわりの管理を一手に担っていた上司がグループ会社に転籍することになって、「なんとなくできそうだから」という一言で私にその役割が引き継がれたんです。当時は知識がなかったので、付き合いのあるベンダーさんにいろいろ教えてもらいました。そうしているうちに、社内から「困ったことがあると呼ばれる」存在になっていって、知識を習得するスピードが2倍、3倍に加速していきました。

──ご自身はSEではないとのことですが、DXにおいてどのような強みをお持ちなのでしょうか。

プログラムは書けないし設計書も作れず、SEと対等に話せるかというとそうではありません。しかし、浅く広くいろんなシステムを見聞きしてきました。そのおかげで、利用者側の人と話をすると、その人たちが困っていることがわかります。そこが私の強みだと思っています。

──前職でRPAを導入された経緯を教えてください。

コロナで在宅勤務が増えたことがきっかけで、出社しないとできない作業をどうするかという課題ができました。そこで、展示会やオンラインイベントで見聞きしていたRPAに可能性を感じました。ただ、トップダウンで「これを使え」と言っても定着しないことは経験上わかっていました。そこで、まずRPAに興味がある人を社内で募集したんです。「自動化できるツールを自分たちで作れる」という話に、奇跡的に何人か手が挙がって、社内に勝手に「RPA部」という部活動を作りました。

──部活動という形式は面白いですね。どのように進めていったのでしょうか。

メーカーさんにも協力してもらって、通常1ヶ月のデモ期間を3ヶ月に延長してもらいました。その代わり、必ず導入にこぎつけると経営層には約束して。最初は5人だったRPA部の部員は、本格導入するタイミングには10人に増えました。毎週決まった時間にミーティングを開いて、各自が目標を決め、進捗を確認し、うまくいかないときは互いにサポートし合いました。

そして、社内でお披露目会も定期開催して、「こんなものを作って、こんなふうに勝手に動くんですよ」と実演すると、RPAをの利用できる社員が10人、20人と増えていったんです。

──まめめさんご自身はRPAを触られたのでしょうか。

実は一切触っていません。購買や生産管理のマネジメントもやっていたので、自分がのめり込みすぎるとRPA導入のディレクションがどうしても後回しになってしまいます。であれば自分は触らずに、現場の人たちに任せた方がうまくいくと判断しました。結果として、現場でリーダーを務めてくれた人が「困ったときの指導役」として育ってくれたので、一石二鳥、三鳥の効果がありましたね。

──採用されたRPAツールと、主にどのような業務に適用されたか教えてください。

『ロボパットDX』というツールを採用しました。画像認識を使っていて、クリック操作による開発ができてすごく楽なんです。素人発想で「こうしたい」というのをそのまま作れます。UI Pathなども検討しましたが、ある程度リテラシーが高くないと使いにくいと考えました。RPAにした業務としては、伝票処理や入力作業、サーバーからのデータダウンロードなど、作業的なものが多かったです。一連の作業の中で、人がやらないといけない部分とRPAに任せる部分を切り分けて、自動化を進めていきました。結果として導入後は、受発注業務において約60%の時間削減効果を得られました。

──ペーパーレス化やフリーアドレス導入についても教えてください。

フリーアドレスは当時の社長からの指示で始めたんです。ただ、導入すると電話の取り次ぎが問題になって。最初は保留して周りを見回して相手を探して叫ぶ、という原始的なことをやっていました。コロナで在宅が始まると、今度は全部折り返しになってコミュニケーションコストがかかる。そこでクラウドPBXを導入しました。

──ペーパーレス化はどのように進められたのでしょうか。

フリーアドレス導入前は、1日に100枚近くFAXが届いて、紙で出力して担当者の机に配っていたんです。しかし、フリーアドレスになると誰がどこにいるかわからないため、配るときに探す手間が発生しました。それで、FAXを紙に出すのをやめて、富士フイルムビジネスイノベーションさんのdocuworksで電子化して、各担当者に自動で割り振る仕組みを作りました。お客様側は何も変える必要がなく、変わるのは自社側だけです。先方に変更をお願いしても、ノーと言われて進まないという懸念があるのであれば、自社の効率だけ良くすればいいという判断をしました。

──導入後の現場の反応はいかがでしたか。

私は「導入前と導入後の、社員が持っているイメージの差を減らすこと」、が大切だと思っています。「なるべくイコールにできれば不満は出ない」、という持論があるんです。導入前に現場側に「これを導入するとこんなことができる、これはできるけどこれはできない」とできるだけリアルに伝えて、イメージしておいてもらいます。そうすると、導入後に現場側からはほぼ何も言われません。「すごくいい」とも言われないけど、「すごく悪い」とも言われない。何も言われないのが良かった結果の証拠だと思っています。

──現職ではノーコードツールを使ったシステム化を進めているとのことですが、最初はどのような状況だったのでしょうか。

生産管理や発注処理がすべてExcelベースで、VBAすら組まれていなくて、全部独立した状態でした。必ず転記作業が発生していて、セクション単位で違うデータベースに書き換えるようなこともしていました。明らかに無駄だとみんな思いながらも、どうすればいいのかがわからない状態だったんです。そこで、「システム化することで事務作業を減らしましょう」と提案したら、すんなり稟議が通りました。

──ノーコードツールは『@pocket(アットポケット)』を採用された理由を教えてください。

圧倒的にコストが安いことと、グループ会社で使っているグループウェアが同じ会社のものだったので、セキュリティチェックの時間を削減できるというのが理由です。ただ、最初から高機能なシステムを入れるつもりはありませんでした。今の会社はシステムに慣れていないので、いきなりSalesforceなどを入れても、誰も扱えずに使わなくなって、お金だけかかって終わってしまいます。だから最初は低コストで、「システムに入力する」という行為自体に慣れてもらうことが先決だと考えました。

──段階的に進めていくということでしょうか。

そうです。例えばExcelって、好きなところに好きな内容を入力できるじゃないですか。でもシステムは決められたところに決められたものしか入れられない。利用者のリテラシーレベルは本当にピンからキリまであって、全然使わない人からすると「今までExcelでここに入れられたのに、なんで入れられないんだ」って怒られるんです。

そこで、「システムってそういうもんなんですよ」、というのを何年かかけて、わかってもらわないといけない。『@pocket』はコストが低いぶん機能は少ないので、使えてもおそらく2~3年です。でも、その間に社員のリテラシーがワンランク上がれば、その時点で標準的なシステムを導入する土台ができる。だから、あえてワンクッション入れているんです。

──これまでの経験を通じて、今ではどのような心持ちでDXをリードされていますか。

若い頃は「100点を取らなきゃ」という意識が強かったです。でも、私はITの専業ではないし、ベンダーの営業でもSEでもない。だから、そもそも100点取れるわけがないんですよね。100人いて全員が「いいね」と言うものはおそらくなくて、70~80%の人に喜んでもらえればいいんです。今では、残り20%から何か言われても、「確かにここは以前より不便かもしれないけど、他のこういう部分は良くなってませんか?」と切り返せるようになりました。

また、自分は実業務を経験していることが、DXにおいて強み担っていると考えています。これからも、その強みを生かして「利用者側の代弁」をしながら、導入や提案をしていきます。

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